オレ達のえだ豆
ふっくらプリッとした豆。茶豆風味※が加わった濃厚な味と香り。そして噛むほどに深まる甘み。その味に秘められているのは静岡の3兄弟(下写真)の言いしれぬ努力です。
熟れ過ぎ寸前を見極め、うまさがピークの深夜から収穫し、その日のうちに出荷するなど、並の農家ではできない努力を信念でつらぬいています。
茶豆と一般的なえだ豆を掛け合わせた「ゆあがり娘」という品種。茶豆の香りと一般的なえだ豆のふっくら大きな粒を兼ね備える。
株式会社鈴生(すずなり)「茹で師」竹下公雄さん
オレ達は、えだ豆を水から茹でる!
たっぷりの水と塩を入れた鍋に、えだ豆を入れる!
オレ達は、沸騰して3~4分経ったらザルに上げる!
決して水にさらすなよ!
オレ達は、温かいうちにえだ豆を食べる!
少し硬めでも、粗熱が取れていくうちにやわらかくなるぞ!
全員30代の若き生産者、株式会社鈴生の鈴木貴博(よしひろ)さん、崇文(たかふみ)さん、靖久(やすひさ)さんに聞きました。
深夜2時から太陽が昇る前までに収穫するのがオレ達のこだわり。
それは、夜中のえだ豆が一番うまいから。
えだ豆は、太陽の光を浴びてできた養分を夜中に蓄えます。これがうま味の元なんですが、日が昇ると消費されてしまいます。
その前に根っこごと引き抜き(写真)、うま味をとどめます。
畑の一部に熟れすぎて黄色くなりかけたサヤが出始めたころがオレ達の収穫の目安。
ギリギリまで熟させ、うまさを極める。
サヤが黄色くなったり膨らみすぎて破裂したりし、出荷できない規格外品が多くなるのは痛手ですが、うまさのために妥協しません。
おうちCO-OPではシャキット便としてお届け
えだ豆はとうもろこしと同じで、収穫後は急速に鮮度と味が落ちていきます。25℃の場所に6時間置くと糖度がゼロになるとも言われるほど。
オレ達は収穫直後から冷やし、その日のうちに出荷。
それもユーコープの農産セットセンターに直接送るので、一般のえだ豆より1日~2日早く組合員の皆さんにお届けできます。
おうちCO-OPの組合員には収穫の翌々日届きます。店舗には収穫翌日納品
雑草防止用のシートの隙間から生える雑草を手で抜いているところ
環境に配慮して化学肥料、化学合成農薬を地域の慣行栽培の半分以下に低減しています。
オレ達が農家を継いだのは十数年前。
そのときから化学肥料の使用を抑え、主に有機質肥料を使って土作りをしてきました。
また、除草剤、殺菌剤はこの十年間一度も使っていません。殺虫剤も最低限の使用に抑えています。
雑草を刈るのは、小型の草刈り機も使いますが、ほとんどが手作業です。
< 2014年6月26日作成 >