重要なお知らせ

食品ロス削減推進法の成立を歓迎します

2019年5月27日

生活協同組合ユーコープ  
代表理事理事長 當具 伸一


5月24日、参議院本会議で「食品ロス削減推進法」が全会一致で可決・成立しました。    この法律は、食品ロスの削減を「国民運動」と位置づけており、生産から消費までのさまざまな段階で食品ロスの削減に取り組むよう求めています。食品ロスの削減に向けた法律の成立を心より歓迎します。

消費者庁によると、食品ロスの量は日本全体で646万トンに上ると推計されています。これは国民1人あたり、毎日お茶碗1杯分の食品を捨てている量に相当します。その一方で、厚生労働省による「子どもの貧困率」は 13.9%にのぼり、日本の子どもの7人に1人が「相対的貧困」となっている状況にあります。

「食品ロス削減推進法」は、単に食品ロスを削減するという趣旨にとどまらず、生活困窮者に食品を提供する「フードバンク」への活動支援を進めることが盛り込まれているのが大きな特徴で、各地の支援団体の期待も高まっています。

SDGs(国連の持続可能な開発目標)では、1人当たりの食料廃棄を2030年までに半減させる目標を掲げています。世界共通の大きな目標の達成に向けても、食品ロスや貧困、更には大量生産・大量消費による環境負荷など、さまざまな問題に目を向けながら、私たちひとりひとりが「もったいない」という意識を持ち、社会全体で食品ロスの削減に取り組むことが大切です。

食品ロスを削減するためには生産・製造、流通過程における食品の廃棄や、生産から消費までのフードチェーン全体で取り組むことが必要です。ユーコープではこれまでも、食品ロスの削減に努めることはもちろん、廃棄物削減に関する広報活動や組合員・職員への学習会を実施し、店舗を中心としたフードドライブ活動、宅配のキャンセル品や予備品のフードバンクへの提供、およびフードバンクへの運営への参加や支援を積極的に進めてきました。

これからも引き続き、組合員とともに食品廃棄物削減のための活動や学習を進めるとともに、フードバンク制度の整備に向けた支援の役割を発揮し、社会全体の食品ロス削減の取り組みに貢献して参ります。