ユニセフ「暴力と虐待から子どもを守る カンボジア指定募金」ご協力ありがとうございました

2024年4月 1日

ユーコープは、ユニセフ「暴力と虐待から子どもを守る カンボジア指定募金」に2019年から2023年の5カ年計画で取り組み、組合員の皆さまからたくさんの募金をお寄せいただきました。多くのご支援・ご協力ありがとうございました。

お寄せいただいた募金は、日本ユニセフ協会を通じて、教員への「暴力を使わない生徒指導法」、保護者への「暴力を使わない子育て法」の研修費用など、子どもへの暴力の連鎖を断ち切るための支援活動に役立てられています。

<カンボジアはどんな国>

インドシナ半島に位置し、北西は、タイ、北はラオス、南東はベトナムの3か国と国境を接しています。人口は1,762万人。5歳未満児死亡率は出生1,000人中31人※1とアジアの中でも子どもの死亡率が高い国のひとつです。国民1人当たりのGDPは約1,240米ドル※2です。 ※1(世界子供白書2017) ※2(2015年 IMF資料)

<カンボジアの子どもたちの状況>

長期の戦乱と国際的孤立により貧困や教育崩壊が広がるカンボジアでは、家庭や学校での暴力による教育が一般的で、子どもの2人に1人が激しい暴行を経験し、子どもの4人に1人が性的暴行を受けています。心身の健康が蝕まれるだけでなく、大人になってからも多くの精神的・行動的な問題につながってしまいます。

<ユニセフのカンボジアへの支援活動>

ユニセフの活動分野・子どもの保護の中で、カンボジアは特に子どもへの暴力が深刻な社会問題になっており、また日本からの支援が少ない国でもあります。支援対象は首都プノンペン、パタンバン州、シアムリップ州、プレア・シハヌーク州の小学生5万人および子ども約6,500人です。カンボジアの世代間で引き継がれる暴力の連鎖を断ち切るために支援活動を続けています。

<今回の取り組みによるこれまでの成果>

1.暴力を使わない(ポジティブ)生徒指導法:教育の場での暴力から子どもを守る

(1)この研修プログラムを受けた教師からは、

 ①以前は暴力を使った教育をしていた、自分たちもそのように教育を受けてきた。

 ②最初は自分たちが学んできた怒るネガティブな教育とは正反対なので戸惑った。

 ③子どもたちの態度・姿勢がみるみる変わっていったのを感じた。

 ④仕事が楽しくなった。

 ⑤校長先生からは、この取り組みを導入して学校がいい雰囲気になり退学者も減った。

(2)プログラムを取り入れた教師の授業を受けた子どもたちからは、

 ①前は先生に手をたたかれていたけど、今はみんな優しくて学校行くのが楽しい。

 ②怒られるときは暴力ではなく、言葉で伝えてくれるようになった。

 ③怒られるときはみんなの前ではなく個別で言われる。

 ④今は悩みがあってもすぐに先生に相談できる。

 ⑤この取り組みを導入してから、将来の夢を「先生」と答える子どもが多くなった。

2.暴力を使わない(ポジティブ)子育て法:家庭内での暴力から子どもを守る

(1)この研修プログラムを受けた保護者からは、

 ①手をあげなくしたら、子どもが安心して色々話してくれるようになった。

 ②怒鳴るのをやめたらこどもが挨拶をするようになって、うれしい。

 ③子育てがしやすくなった。

3.ユニセフ・カンボジア事務所はカンボジア政府を支援することで、家庭、学校、コミュニティなどあらゆる場面で、子どもへの暴力を予防・軽減するための行動を促進することが可能となりました。このような人の意識や行動を変えていくという地道な支援ですが、カンボジアをよりよい方向へ導く支援プロジェクトとなっています。

*詳しくはコチラから 神奈川県ユニセフ協会「暴力と虐待から子どもを守る カンボジア指定募金」