【3県】「東日本大震災から12年目の被災地福島を巡る」を開催しました 開催日 11/25

2023年12月26日

ユーコープは「震災を忘れないこと」「支援を続けること」を大切に、被災した方々に思いを寄せて、復興応援の取り組みを続けています。2023年11月、現地を訪れることで被災地の現状を知り継続した支援につなげる、福島を忘れないことを目的に、昨年に引き続いて3県合同で「福島訪問」を開催しました。

当日は、コープふくしまのご協力を得て、バス2台で被災地を巡りました。東日本大震災から12年目を迎え、福島第一原発事故による避難者の帰還状況や生活インフラの復興状況など、福島に住む方からの話を聴くとともに、実際に現地を見て福島への理解を深めました。参加者からは、『今回、福島訪問に参加して、つくづく思ったのは、実際に現地を訪れて、自分の目で福島の現状を見て、知ることが、如何に重要であるかということでした。』『ガイドで「ここは、かつて田んぼだった場所です」と示された地を見ると、野草に覆われ荒涼たる姿になっていました。明らかに今は誰も住む人のない家々は、3.11で時を刻むことを止められ、立ちつくしているように感じられました。』等の感想が寄せられ、引き続き震災を忘れず、応援していくことの大切さを確認しました。

参加者からいただいた感想を、スペースの都合により一部抜粋して掲載します。ぜひ、ご覧ください。


【福島訪問概要】

訪問日:11月25日(土)

主な見学先:「東日本大震災・原子力災害伝承館」、「震災遺構・浪江町立請戸小学校」

※富岡町夜ノ森周辺、双葉駅周辺はバスの中から現地のようすを見学しました。

参加者:組合員及びご家族54名(かながわ22名、しずおか30名、やまなし2名)




<東日本大震災・原子力災害伝承館>

【参加者の感想】

・伝承館は、真新しく綺麗な施設で、東日本大震災と原子力災害について様々な資料を見ることができました。私の住む静岡県にも浜岡原発があり、福島が他人事とは思えませんので、とても興味深く見学できました。今回、福島訪問に参加して、つくづく思ったのは、実際に現地を訪れて、自分の目で福島の現状を見て、知ることが、如何に重要であるかということでした。「百聞は一見に如かず」とはよく言ったものです。静岡県で東海地震が叫ばれて半世紀が経ちました。今回の訪問で得た経験を、いつ来るかわからない大地震に備えていきたいと思います。(カズ)

・伝承館を見学し、被災した皆さんのパネル写真や、そこに書かれた内容を拝見した時、想像以上の悲しみと苦しみが、被災された方を襲っている現実を知りました。私はいわき市出身なので、千代紙をちぎって作った文字の『まげでたまっか』(負けてたまるか)の額を見た時は、心で泣き、目に涙が溢れました。東北人は我慢強く、そして福島県人には昔から負けじ魂というのがあって、その気骨ある精神が復興の原動力となって、今日に至っているのだと誇りに思いました。(ヒデミン)

・伝承館の映像や写真を見て、平穏に生活できていることの素晴らしさや大切さを実感しました。当たり前に電気がついて水道が出て、ごはんが食べられること、今、この時間や家族との時間はかけがえのないものなんですね。今の福島を見ることで、それが改めて実感できました。(なおちゃん)

<震災遺構・浪江町立請戸小学校>

【参加者の感想】

・東日本大震災の時、私は横浜にいて揺れの大きさや停電、帰宅時交通期間が使えず歩いて帰宅した事、その後の計画停電など大変に思っていましたが、請戸小学校の中を見学したあとは、自分の体験した事に比べたら大きな差があったと感じました。情報でしか得られなかった被災地の大変さが少し実感できました。(やまちゃん)

・給食室の近くに桜が芽を出し、咲いている写真とその木に触れ、学校には桜が似合う、神さまの恩寵かとほほえみました。防波堤がある為、海が見えない生活がどのような変化をもたらすのかなど、震災が本当に生かされるには、何をどのようにするかなど、今後も見つめていきたいと思いを強くした訪問でした。(はるちゃん)

・請戸小学校を見学して、とっさの判断が生と死をわけるという事を感じ、そのとっさの判断は日ごろからの備えや意識、先生と生徒、地域の人とのコミュニケーションから出来たものだと感じました。「遠い親戚より近くの他人」と防災の事を学ぶときに耳にしていた事を思い出し、日ごろからご近所、地域の関りを持つことが大切だと思いました。小学校は被災してから12年ですが、はるか前、昭和や歴史的建造物を見ている感覚に陥り、泥まみれのパソコンがそのまま残されていたり、それだけ津波の被害がすごく、明るく存在していたであろう校舎が朽ち果てた姿がショックでした。自宅に戻り、まだ小さい息子たちに「請戸小学校物語」を読みました。話を聞いて絵を見て想像し子どもたちは怖がっていましたが、こんな時どうするか、通学中に被災したら、など一緒に話し合うことができ、良かったです。(ちゃっぴー)

<富岡町夜ノ森周辺、双葉駅周辺(バスの中から)>

【参加者の感想】

・バスから見た景色は、人影もなく車さえもほとんど走っておらず衝撃的でした。津波だけの被害だったならこんなことにはならず、早く復興をとげられたのにと残念でなりません。ここに暮らしていた方々はどんなに無念だろうと胸が痛みます。私たちが出来る事として、住む場所が離れていることや年月が経ってしまったことで皆さんの思いが風化していかないように、今後も福島のことを伝える活動は続けていきたいと思いました。(ココア)

・実際に足を運んで自分の目で見ることの大切さを改めて痛感しました。特に富岡町や双葉町の街の様子には、これが現実なのだと衝撃を受けました。問題が山積みと思いますが、福島のことを忘れず、福島の応援や防災など、まずは自分にできることから取り組んでいこうと思います。この福島訪問は今後もずっと続けていただき、ぜひ大勢の方に参加してもらいたいです。(まなママ)

・「ここは、かつて田んぼだった場所です」と示された地を見ると、野草に覆われ荒涼たる姿になっていました。明らかに今は誰も住む人のない家々は、3.11で時を刻むことを止められ、立ちつくしているように感じられました。線量計の数値が変化していくのを自分の目で確認しながらのバスの移動は、非常にインパクトのある体験となりました。一生忘れないと思います。(もみじ)




<その他全体を通して>

【参加者の感想】

・私は以前、東京で避難者の災害ボランティアをしていたので、現地の事はわかっているつもりでした。ところが今回参加させていただき、自分がわかったつもりで皆さんのお話を聴いていた事がしみじみ分かりました。バスの中から見た夜ノ森周辺の様子、人が歩いていない道を見て、本当に12年経ったんだろうかと、内心今まで自分の理解に自信があったことに恥ずかしくなっている私がいました。実際に現地を自分の目で見て、伝承館のガイドの方の話を聴いて、印象が次々と書き換えられていきました。(のぶ)

・「私に何ができるのか?」まずは、この貴重な経験をさせてもらえたことで1歩とまでは言えませんが、半歩は進めたように思います。そして、次は家族と一緒に福島を訪れ、みんなで考える問題だということを身近の人へ伝えていきます。(ココチカママ)

・東日本大震災発生時、私はまだ小学生でした。あまり記憶に残っておらず、震災の内容はテレビや親からの話でしか知らなかったため一度福島に行ってみたいと長年思っていました。そのため今回の企画で、長年の希望を果たすことができました。とても有意義で学ぶべきことが多かったです。(レモン)