「先ほど通過した地域は、原発事故による避難指示が解除されて2年半以上になります。しかし、戻ってきた人は約1割しかいません。戻ったとしても近くにお店や病院など生活に必要なものが整っていないのです」と話すのは、コープふくしまの宍戸さん。
避難指示が解除されている地域では、外観がきれいで住むのに問題がなさそうな家屋も多く見られました。しかし、人が戻っている気配はほとんどありません。「震災は突然のことでした。急な避難で、家の中は放置状態です。物が腐り、小動物に荒らされているので、とても住める状態ではないそうです」。のどかな田園風景とは掛け離れた町の現状を聞き、車内は静まり返ります。