コープのとりくみ

食について考える 「食と産地を知ろう」

熟した濃厚な味と香り 「グリーン・プログラム 中村果実グループのぶどう」

2011年7月16日

中村果実グループは、昼夜の気温差が大きく果樹栽培に適した山梨県笛吹市一宮町の、60軒(2011年5月現在)の農家からなる生産者団体です。1972年から40年に渡りぶどうと桃を出荷していただき、コープの組合員と交流を重ねてきた、大変おつきあいの深い産地です。
生産者の皆さんは有機質肥料を使用し、農薬を極力使用しない栽培に取り組んでいます。

たわわに実った巨峰。例年、8月初旬から下旬ごろに出荷されます

たわわに実った巨峰。例年、8月初旬から下旬ごろに出荷されます

「何より組合員の皆さんに安全・安心でおいしいものを届けるのが第一。コープとの40年のおつきあいで、それが身にしみています」と語る中村果実グループ代表・中村善男さん。
中村果実グループ代表・中村善男さん「これまで何度もコープの抜き打ちの残留農薬検査を受けたが、残留基準を上回ったことは一回もありません。いつなんどき検査されても大丈夫という自信があります」と胸を張る。


熟度にこだわり、うまさにこだわる

完熟ぶどう中村果実グループのぶどうは樹で熟させることにこだわっています。
そのため、一宮町の一般農家より1週間遅く出荷を開始。
収穫するときも、一房一房熟しているか丹念に見極めながらもいでいます。実の色が濃いのはもちろん、茎の根元のつるが薄く茶色みがかってきたら、本当に熟している印なんですよ。


あえて伸ばした雑草を堆肥に

一房一房に傘をかぶせたぶどう畑。土には雑草が生い茂る甘くて味の濃い、おいしいぶどうを育てるために最も大切なのは、何と言っても土作り。
中村果実グループでは長年、除草剤を一切使用しない「草生栽培」に取り組んでいます。自然に生えてくる雑草を10日~15日間隔で刈り取りながら畑にすきこむことで、すきこんだ雑草が堆肥となって畑に堆積し、柔らかい、いい土になります。

一房一房に傘をかぶせたぶどう畑。土には雑草が生い茂る


また、収穫後には、豚のふん尿や魚の骨、カルシウムなどの有機質肥料と少量の化学肥料も畑にすきこんでいます。これにより樹が元気に育ち、おいしいぶどうができるのはもちろん、病害虫にかかりにくくなるため、農薬の使用を抑えることにもつながります。


草生栽培裏話

フカフカの畑の土10年ほど前、草生栽培を始めた当初は、ぶどう畑一面に麦を植えて雑草が生えないようにし、それを畑にすきこんでいました。けれど、土壌成分を分析したところ、麦をすきこんだ土と雑草をすきこんだ土で成分に変わりないことが分かり、今は麦を植えず雑草を利用しています。

フカフカな畑の土


熟したぶどうは一刻も早く食べるべし!

ぶどうも桃も、収穫時に熟していればいるほど茎が茶色になったり、茎から実が落ちやすくなります。
特に種なし巨峰はもともと、収穫後の日数に関わらず茎から実が落ちやすいという特性があります。熟しているとさらに実が落ちやすくなります。 どのぶどうも(桃も!)新鮮なうちに召し上がってください。

 

以下のMIO8月号PDF版で、「グリーン・プログラム 中村果実グループのぶどう」について詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。

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