2017年度 第5回 通常総代会議案書 第1分冊
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76 2016年10月27日 内閣総理大臣 安倍 晋三 殿 TPP(環太平洋連携協定)に関する意見表明 生活協同組合ユーコープ 理事長 當具 伸一 国会では10月14日よりTPP協定の承認案と関連法案が衆院特別委員会で審議入りしました。与党は10月24日の特別委員会理事会に於いて、野党の「28日に強行採決をしない」との確約の求めに対し、「担保できない」と拒否したと報道がされています。 TPP協定については4月の国会審議では、与野党が情報開示などを巡って対立し審議が中断しました。しかし政府は、大筋合意から1年になろうという今日に至るまで一貫して、積極的な情報開示をしておらず、くらしや社会に及ぼす影響について国民の理解もまったく進んでおりません。 私たちは、TPP協定やその関連法案について、組合員のくらしに密接にかかわる重要な問題であり、正確な情報を把握した上で、より多くの国民的議論が必要と考えております。しかしながら、アメリカをはじめとする交渉参加国が判断を迷う中、日本では国民への情報提供や国会での議論を十分に行わないまま、今国会で批准されようとしています。 私たちはTPP協定については、農業・ISD条項・国民皆保険・食の安全等の多くの問題を抱えていると考えています。政府が改めてTPP協定の全体像を、消費者・組合員に示した上で、国民的議論をすすめることを強く求めます。また、議論がすすまない中で、今国会での批准には反対します。 記 1.国民的議論を促進する為に消費者・国民に対して、TPP交渉の予想されるメリットとデメリットを整理し、正確でわかり易い情報提供の強化を求めます。 「24分野」(食の安全、医療問題、雇用問題、金融・投資の自由化、国際関係など)の協定内容について明確でわかり易い情報提供と政府としてまとめた見解をもとにTPPについての国民的議論をすすめることを求めます。

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