コープのとりくみ

食について考える 「食の安全・安心」

遺伝子組換えってどうなの? 理事会による遺伝子組換え研究施設視察報告(市民生協やまなし)

2009年8月10日

2009年8月、遺伝子組換え技術について、消費者の安心を築く積極的な努力を求めるため、つくば市の独立行政法人・農業生物資源研究所を17名の理事、職員で視察してきました。

遺伝子組換え技術は、これまでの選抜・交配による品種改良の原理に基づく科学のひとつの成果であり、その有用性や必要性が認められます。

コープでは、組合員の学習・話し合いの輪を広げ、行政に対して十分な「安全性評価」「環境影響評価」の実施とその評価内容の情報公開など、消費者の安心を築く積極的な努力を求めることにしています。

今回、つくば市の独立行政法人・農業生物資源研究所を17名の理事、職員で視察してきました。 (2009年8月7日実施)

 

専門家から科学的なお話をうかがいました専門家から科学的なお話をうかがいました
遺伝子組換えとは、どんな技術なのか、遺伝子組換えの安全性管理の法律・基準などについて説明がありました。
 
現在は、世界的な食糧問題や消費者に役立つことを目的に、『ゴールデンライス(ビタミンA強化米)』『花粉症緩和米』なども研究されていること など、うかがいました。
 
世界では、日本の国土の約3.3倍の面積で生産され、輸入割合が高い日本では、大豆やトウモロコシ原料では、遺伝子組換え食品に支えられている現状など学びました。
(写真左:学習の様子、右:講師の田部井室長)


圃場(畑)の見学

 

 

圃場では、安全性確認のすすめ方について説明を受けました。
まずは隔離施設(写真左上)で、実験・研究をすすめるそうです。安全性確認のデータをもとに食品では、厚労省大臣の認可を受けなければ、次の一般圃場での実験には移れないそうです。
一般圃場では、害虫耐性遺伝子を組み入れたトウモロコシと通常のトウモロコシ、除草剤耐性遺伝子を組み入れた大豆と通常の大豆の実際の違いなどを視察しました(写真上)


遺伝子組換え技術・作物については、以下の3つの法律で安全性確保がすすめられています。
(1)カルタヘナ法=生態系への影響など、生物多様性の安全管理
(2)食品衛生法=食品としての安全管理
(3)飼料安全法=飼料としての安全管理

 


農業生物資源ジーンバンクの視察

農産物や医薬品を産み出す貴重な財産として多様な遺伝資源を次世代に引き継いでいくための保管施設(種の保存)。
植物は主に種子を、動物は生殖細胞を中心に25万点にものぼる保存をすすめています。

 

得られた遺伝資源やその情報は、国内外の大学・試験研究機関などへ研究・教育用として提供しているとのことです(データベースを構築しインターネットでも発信)。このような施設は日本各地にあり、また国内外の研究機関と協力して、共同調査も行っているそうです。

(写真左:保存されている世界各国の種の展示見本) (写真右:氷点下1℃、湿度30%に保たれた種子庫)

 

■お問合せは■

組合員活動課

(TEL)055-243-2440

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