コープのとりくみ

食について考える 「食と産地を知ろう」

茶美豚への飼料用米給餌の取り組みについて、岩手で生産者と意見交換しました。

2010年7月 8日

7月5日(月)、花巻農業協同組合とユーコープ事業連合は、コープの産地指定豚肉「茶美豚(チャーミーポーク)」への飼料用米給餌について、この1年間の取り組みの成果と課題を総括する会をJAいわて花巻本店にて実施致しました。

JA全農いわて担当者の説明に耳を傾ける様子

JA全農いわて担当者の説明に耳を傾ける様子

1年間の成果と今後の課題について、組合員の代表と現地生産者が意見交換

当日は、JAいわて花巻をはじめ、全農岩手県本部(略称:JA全農いわて)、JA全農ミートフーズ、北日本くみあい飼料、岩手畜産流通センター、ユーコープの6団体から計30名が出席し、それぞれ2009年度の活動について報告、および意見交換をしました。
JAいわて花巻など生産者側からは「同じ農協の中で飼料用米づくりと畜産業がつながるのは画期的なこと」とユーコープの積極的な飼料用米活用の取り組みを評価する意見がありました。

一方で、取り組みの継続については産地関係者から「食用米を作り続けたいが、生産調整(減反)のため一つの選択肢として飼料用米をつくっている」、また「飼料用米は国からの交付金の割合が大きい。政策が変わり交付金が減額になると飼料用米のコストが増すことにもなり、先行きが心配だ」など、今後も行政の積極的な関与を望む声が上がりました。

また、茶美豚生産者からは「豚肉の枝肉相場が下がっているにもかかわらず、飼料価格の高騰(特にトウモロコシ)が続き、経済的に非常に厳しい状態だ」との声が上がりました。

ユーコープ常任理事の木下長義(コープかながわ理事長)が「日本の食料自給率向上と水田を有効活用をめざし、今後、一層発展できるようにみなさんと協力していきたい」と述べ、消費者代表として参加したコープの組合員理事からは「飼料用米の活用は食料自給率向上にも貢献することから、商品数の拡大も含めてもっと取り組みを広げ、消費者側も積極的に買い支えていけたらよいと思う」と今後の継続と広がりを求める意見が出されました。


※飼料用米給餌について
ユーコープでは「日本の農業を守りたい」「食料自給率を高めたい」という組合員・消費者の願いに応える取り組みの一環として、2009年度よりJA全農いわての協力を得て、JAいわて花巻を中心とした農家で生産しているユーコープの産地指定豚肉「茶美豚」に、JAいわて花巻が栽培した飼料用米を給餌する取り組みを進めています。

本年度のJAいわて花巻の茶美豚用飼料用米の作付面積は昨年度の約3.4倍の約30haで、今秋以降、岩手県内で飼育する茶美豚全頭にあたる約15,000頭分の飼料の一部として活用する予定です。

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