コープのとりくみ

食について考える 「食と産地を知ろう」

お店の精肉担当による、はぐくみ鶏の産地見学と飼料用米稲刈り報告

2011年12月 3日

10月27日~28日、コープかながわ・コープしずおかの店舗の精肉担当パート職員4名と商品部の職員など、合計8名が佐賀県伊万里市でコープの産地指定はぐくみ鶏の飼料用米の稲刈りに参加し、はぐくみ鶏の加工場の見学をしました。

収穫が終わりました!

収穫が終わりました!

ほとんどの参加者が稲刈りは初めてでしたが、まもなく要領を覚え、ザクザクと小気味よく飼料用米を刈り進めました。

 

手で稲を刈り取りました

途中からはコンバインの切り替えての収穫作業です。コンバインから吐き出された稲わらは、ロール状にまとめて牛の飼料にしたり、土にすきこむそうです。

 

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もみをトラックの荷台へコ移すと、あっという間に山盛りに!

 

もみをトラックに移しています。

関係記事

プレスリリース 10月27日(木)コープの産地指定『はぐくみ鶏』用飼料用米の稲刈りを実施!

 

飼料用米の取り組みは今年で3年目。伊万里地域では、初年度は飼料用米の専用種を植えましたが、2年目からは栽培に慣れていて、機材や設備も共用できる食用米種に切り替えました。食用米との違いは、草取りなど栽培管理の負担を若干軽減して育てているそうです。

 

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圃場の看板のバックはみごとな鱗(うろこ)雲。日暮れがめっきり早くなりました。

 

稲刈り後、米を貯蔵庫するカントリーエレベーターも見せていただきました。カントリーエレベーターとは、収穫した米を一次保管し、水分14%まで乾燥後、もみすりして玄米にするところです。JA伊万里では、異なる米が混合しないように食用米、モチ米、飼料用米の順に植え付け、刈り取り時期をずらしているそうです。

 

1111051ton.jpgカントリーエレベーターの飼料用米のフレコン(約1トン用の玄米袋)の前で。

 

関係者の方に伺うと「これまでの3年間は国から飼料用米の補助金が出たから農家もなんとかやってこれた。が、来年以後の補助はまだ決まっていない。はたして、どうなるだろうか」とのことでした。

 

飼料用米は12月上旬に玄米で飼料工場に届きます。そこで荒く砕かれ、生後28 日から出荷までの若鶏たちが食べるエサに配合されます。佐賀の30戸の養鶏場では12月いっぱい、この飼料を鶏に給餌します。

 

 

2日目はJAさが 伊万里チキンフーズ工場を見学しました。

 

111105nyuuka2.jpg生産農場は生後1日のヒヨコをふ化場から買い入れ、約50日後に体重が2.8~3.0kgになったところで出荷します。その数は1鶏舎あたり約3000~1万羽(鶏舎の大きさによります)。


出荷は、鶏が眠っている夜のうちに行われ、カゴに入れられた鶏は早朝に加工工場に搬入されます。加工工場は毎朝7時から稼働を開始します。


 

111105koujougenkan.jpgJAフーズさが 伊万里チキンフーズ工場と、案内をしてくださった川原工場長です。


この工場で午前中に加工された鶏肉が、「はぐくみ鶏」としてコープに出荷されます。14時に冷蔵トラック便でコープの精肉工場(横浜市瀬谷区)に向けて出発し、到着は翌日の朝となります。


工場内では約200人の方が分業して鶏の加工をしていました。

加工のラインは、専用の機械による血抜きや脱毛などと、人の手による作業の組合せです。一羽ずつ異常がないか獣医がチェックし、さらに内蔵も目視検査しながら加工を進めていきます。

 

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一羽ずつ確実に作業をしています。ここは不要な脂肪をはずす工程です


部位ごとに分けた肉の形を整えたり、ササミのスジを取り除くなど、細かい作業はすべて人の手でていねいに行われていました。

 

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<稲刈りと工場見学をした参加者の感想>

 

コープかながわ

末吉店

大槻法子


大槻

 

稲刈りは、1年間手間をかけて育てる飼料用米の生産のほんのひとコマでしたが、「安全・安心なおいしいはぐくみ鶏を家庭の食卓に届ける、そのゴールに向けてみんなでつながっている!」という連帯感を感じました。

コープしずおか

桜づつみ店

渡辺絵里


渡辺

 

はぐくみ鶏は1996年から、コープの組合員と生産者の方々が交流を深めて「はぐくんで」きた鶏。今回の体験で、みんなの思いが込められている鶏なのだとあらためて感じました。これからも自信を持っておすすめします!

コープかながわ

すみれが丘店

山田仁子


山田

 

加工工場の衛生管理の厳しさと、皆さんのスピーディな作業が印象的でした。入荷した鶏は一羽ずつ獣医と専門の方が病気の有無をチェックし、短時間で加工・冷蔵されます。これなら消費者である私たちも安心です!

コープしずおか

三園平店

望月正代


望月

 

私たちの刈り取った米が給餌されたはぐくみ鶏が、お店に届くことを楽しみにしています。今回、生産者の皆さんから養鶏業の厳しい現状についていろいろ伺いました。30軒の農家が今後もずっと生産を継続できることを願っています。

ユーコープ 精肉

スーパーバイザー

石黒康夫


石黒

 

交流会で生産者の方々から、「若い人が佐賀県外へ出て行ってしまう」と聞きました。コープの商品は、消費者だけでなく生産者の方々あっての取り組みです。第一次産業の発展の大切さを痛感しました。共にはぐくんでいかなければ!

ユーコープ 精肉

スーパーバイザー

藁科正弘


藁科

 

工場では生きている鶏を肉に加工するまでの一連の作業を目の前で見学させていただきました。これでもか!という程の衛生管理や、ラインごとのスピーディで鮮度を大切にした作業に、「これなら安心!」と確信しました。

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