加工食品の包材に表示されるアレルギー物質表示は、原材料ごとに個々に表示されている場合と、アレルギー物質をまとめて表示されている場合があります。いつも利用している商品でも表示はきちんと確認しましょう。
原材料名 | じゃがいも、たまねぎ、にんじん、ハム(卵・乳成分を含む)、醤油(小麦を含む)、砂糖、食塩 |
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原材料名 | じゃがいも、たまねぎ、にんじん、ハム、醤油、砂糖、食塩(卵・乳成分・小麦を含む) |
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食品衛生法で表示が義務化されているアレルギー物質の「卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに」が原材料に使用されていても、その名称では表示されていないことがあります。
たまご、玉子、エッグ
卵が含まれていることが理解できるので、「卵」の文字が表示されないことがあります。
チーズ、バター
乳が含まれていることが理解できるので、「乳」の文字が表示されないことがあります。
マヨネーズ、オムライス
卵が含まれていることが理解できる加工食品なので、「卵」の文字が表示されないことがあります。
うどん、パン
小麦が含まれていることが理解できる加工食品なので、「小麦」の文字が表示されないことがあります。
食品衛生法におけるアレルギー物質の表示では、加工食品に含まれるアレルギー物質のたんぱく質が数ppm(1ppmは100万分の1)未満の場合は表示を省略することができるとしています。その理由は、加工食品に含まれるアレルギー物質の量が数ppmに満たない場合は、アレルギー症状を誘発する可能性がきわめて低いためです。こうした商品にまでアレルギー物質が含まれていると表示すると、食物アレルギーを持つ人の選択をせばめてしまうことにもなります。
原材料表示欄にはアレルギー物質の表示がなくても、「同じ製造工程で落花生を使った製品を製造しています」「本品はそばを原料にした商品と同じ工程で作られています」という表示がされていることがあります。
アレルギー物質を使用せず製造している加工食品にこの表示があるのは、原材料に使用していなくても、同じ製造機械でアレルギー物質を含む別の商品を製造するため、意図せずに混ざる可能性があるという意味です。