機関誌mio 2018年9月号 | 生活協同組合ユーコープ
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水水ぜひご覧ください。日本人は塩味が好き?塩分と高血圧のしくみ食塩のとりすぎは運動不足より健康被害が大きい!?減塩減塩生活を始めましょう!生活を始めましょう!減塩世界30カ国52地域で行われた食塩摂取量と血圧の関連を探る大規模な研究によると、世界の中で最も多く食塩を摂取するのが東北アジア(中国北部、韓国、日本)です。日本は世界で最も血圧が高い地域の代表ということになります。この地域では食品を塩漬けにして保存する伝統的な知恵が伝わっており、塩味嗜好を残しているのです。しかし、冷凍・冷蔵技術が普及した現在では本来の役割をほぼ終え、高血圧という困った病気だけが残されてしまいました。私たちが摂取した食塩(塩化ナトリウム)は、水に溶けてナトリウムイオンと塩素イオンになり、血液中を流れて体のあちこちで使われたあと、余分なものが腎臓でろ過されて尿中に捨てられ、一部は汗に混じって体から出ていきます。ナトリウムが過剰だと、血液中の浸透圧を一定に保つために、体は血液中の水分を増やします。結果的に血液の量が増え、血管の壁にかかる圧力が高くなります(図)。これが高血圧です。高血圧の状態が長く続くと、血管に負担がかかり、動脈硬化につながります。そして動脈硬化は心臓病や脳卒中など、さしこうまざまな生活習慣病の要因になります。高血圧から大きな病気を招かないためにも、生活習慣病の予防策として日頃からの減塩がすすめられるのです。2011年の国際連合の発表によれば、減塩は禁煙に次いで、生活習慣病対策のために世界がとるべき行動の第2位とされています。そして驚くべきことに、他のすべての食習慣や運動、肥満などを足した合計よりも、食塩の健康被害のほうが大きいのです。健康的な食習慣を考えるうえで、減塩はそれほどの重要性を持っているということです。ぜひ今日から、減塩生活を始めてください。 (日本高血圧学会減塩委員会資料より抜粋)Na+Na+Na+Na+Na+Na+Na+Na+水Na+Na+Na+水Na+Na+新鮮な食材の持ち味を生かす香辛料、香味野菜、果物の酸味を利用するむやみに調味料を使わない麺類の汁は残す血液中の塩分濃度が上がると、血液中の水分が多くなり、血管の壁にかかる圧力が大きくなる脂質に続いて、塩分やカリウム、カルシウムなどの微量栄養素について、東京大学大学院教授・佐々木敏脂質に続いて、塩分やカリウム、カルシウムなどの微量栄養素について、東京大学大学院教授・佐々木敏先生に聞いてみました。微量だけど大切な栄養素の正しい知識については、毎号の「食DE健康」コラムで先生に聞いてみました。微量だけど大切な栄養素の正しい知識については、毎号の「食DE 健康」コラムお届けしていきます。今回は、食生活の中でも減らす必要性が叫ばれている「塩分」について、そもそもなでお届けしていきます。今回は、食生活の中でも減らす必要性が叫ばれている「塩分」について、そもそもぜ減塩が必要なのか、とり過ぎるとどうなるのか、基本を学んでおきましょう。なぜ減塩が必要なのか、摂り過ぎるとどうなるのか、基本を学んでおきましょう。    水水水水水水水水水 はじめよう!つづけよう!食DE健康mio9月号から、裏表紙にをテーマにした佐々木先生のコラムを連載します。高血圧のしくみ減塩のコツ

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