家計簿から見た くらしの45年
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(集計:1972年・1980年・1990年・2000年・2010年・2017年) <収入> <支出> <収支> ★実収入は、1972年は175,754円でしたが、1980年は約2.3倍の409,942円になりました。その後、1990年は1980年の約1.55倍で633,723円、2000年は1990年の1.03倍で650,365円になりました。2010年はリーマンショックの影響か2000年の0.96倍で622,567円と減っています。2017年は景気の回復や妻の収入増により、2010年の1.19倍で741,228円になりました。 ★夫の給与は1972年から1990年までは増え続け、1990年は1972年の3.72倍でした。しかし、2000年と2010年は減り、2017年でようやく1990年と同じ額まで戻りました。一方で、妻の給与は集計を始めた1990年から増え続け、2017年は1990年の4.96倍になっています。 ★実収入に占める総支出の割合は、1972年は81.8%、1980年・1990年・2000年は90%を越えています。2010年は88.3%、2017年は85.0%と減っています。 ★実収入に占める非消費支出は、1989年からの消費税導入や2000年の介護保険制度開始や妻の厚生年金の増加などで、年々増え続けています。総支出の中で非消費支出の占める割合は1972年は20.6%でしたが、2017年は31.1%と約10ポイント増え、大きな割合になっています。 ★実収入に占める消費支出の割合は、1980年が69.5%と最高で、その後は減り続け、2017年が最低の58.6%でした。買い控えや低価格商品の台頭が原因と思われます。 ★消費支出の費目別の割合では、食費は1972年の29%が一番多く、その後少しずつ減り、2017年では17%でした。住居費は1972年の12%から増え続けていましたが、2000年の27%をピークにそれ以降は減り始めました。教育費は1972年が7.3%で、1990年が13.8%と増えましたが、2000年は8.7%と大きく減少し、その後は増え続け2017年は16.7%でした。職業・主婦費は45年間10~13%であまり変わっていません。一番変化が大きかった費目は、交通費・通信費で、1972年から2000年までは3%台でしたが、その後は増え、2010年では5.8%、2017年では7.1%に増えています。携帯電話やスマートフォンなどの影響で、通信費が増えたことが原因と思われます。 ★収支は「実収入計-総支出計」で、貯蓄として残った金額です。45年間収支は黒字でした。1972年の収支は32,019円で、実収入の18.2%を占めています。その後、消費支出が増え、1990年と2000年は実収入の10%を割っています。2000年と比較して、2010年と2017年は消費支出が減り、収支は2010年が73,189円で実収入の11.7%、2017年は111,288円で実収入の15.0%でした。実収入が増えて、消費支出は減っているため、収支は大きな黒字となっています。 3 45年間の収入・支出・収支のまとめ 【1972年~2017年】

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