2017年度 第5回 通常総代会議案書 第1分冊
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(3)指針1 (1)(3)指針2 (1)(2)(5)(4)(7)(6)目次(3)指針3 (1)(2)資料編(4)(2)資料編75北朝鮮の「新開発の核弾頭の爆発実験」実施に強く抗議する 北朝鮮の朝鮮中央通信は9月9日、新たに開発した「核弾頭」の威力を判定するための「核爆発実験」を実施したと核兵器研究所の声明として伝えました。 北朝鮮による核実験は1月6日に続き5回目。金正恩体制下では3回目となります。韓国軍によると、爆発の規模は10キロトン程度と推定され、過去最大規模とされます。 この間北朝鮮は、8月24日には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を日本海に向けて発射、9月5日には中距離弾道ミサイル「ノドン」(射程1300km)とみられるミサイル3発を連続発射し、日本の排他的経済水域(EEZ)内の同じ海域に落下させたばかりです。金正恩・朝鮮労働党委員長は、「核の兵器化事業にさらに拍車をかけ、運搬手段の開発に総力を集中する」と強調したとされます。 今回の核実験は、この間の国連の核兵器廃絶に向けた諸国の努力(直近では、2016年8月19日の国連オープンエンド作業部会の「核兵器禁止条約交渉の会議を2017年に開くことを勧告する報告書」採択や2015年12月28日の「核兵器の全面的廃絶に向けた新たな決意の下での共同行動」や11月2日の国連総会第1委員会(軍縮)における「核兵器の使用禁止や廃絶のための法的枠組みづくりの努力を呼び掛ける決議」)、そしてその背景となる核兵器廃絶を求める世界の市民、何よりも被爆者の願いを踏みにじるものです。 私たちは、貴国の度重なる核実験を暴挙として強く抗議し、核兵器開発計画・核兵器運搬手段の開発を放棄することを求めます。 そして、1992年2月に発効した韓国と貴国が朝鮮半島を非核化することに合意した「朝鮮半島非核化共同宣言」(両国が核兵器の実験・製造・生産・搬入・保有・貯蔵・配備・使用をしないことなどが内容)に立ち戻り、非核化を検証するための査察制度について、誠実に両者の合意形成を行って宣言を機能させていくことを強く求めます。 また、他国には不拡散を求めながらも自国の核保有は正当化するアメリカやロシアをはじめとする核保有国の態度が核開発を誘発し、核拡散の原因になっていることも明白です。改めて、全ての核保有国が核兵器禁止条約締結に向けた誠実な交渉を開始することを求めます。 ユーコープでは、被爆国日本の国民として、これまでも、核兵器廃絶と被爆者援護を共通の願いとして、世界の平和をめざす取り組みを進めています。私たちは、速やかな「核兵器の廃絶を願い」「核兵器をなくす取り組み」「被爆者との連帯」を平和活動の柱に取り組んでいます。 私たちは、貴国が核兵器開発計画を放棄すること、そして世界の国とともに核兵器禁止条約締結に向けた誠実な交渉を開始することを強く求めます。 2016年9月10日 生活協同組合ユーコープ 理事長 當具 伸一

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