コープのとりくみ

食について考える 「食と産地を知ろう」

環境保全型農業に取り組む、まるごと産直JAふらの

2011年8月19日

まるごと産直の産地JAふらのでは、長年にわたり合成化学農薬や化学肥料の使用を抑えた農産物づくりをすすめています。

さらに、葉くずや傷んだ野菜を独自の有機物供給センターで堆肥(たいひ)化し農家に供給する「循環型農業」に取り組んでいます。

北海道のど真ん中にあるJAふらのは、まるごと産直の産地です

北海道のど真ん中にあるJAふらのは、まるごと産直の産地です

野菜の残さを堆肥(たいひ)化して農地に還元

JAふらのでは2001年から、独自の「有機物供給センター」で堆肥(たいひ)を作り、農家に販売しています。

にんじん、玉ねぎなどの選果場では、規格外品や傷んで商品にならないものが出ます。また、生産農家でも、収穫後の畑で葉くずなどが出ます。これらを有機物供給センターに運び、堆肥(たいひ)化します。

玉ねぎを選別します

玉ねぎを選別します

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にんじんを洗浄します

 

施設内では微生物の働きにより、70℃近くの温度で発酵・分解がすすみ、堆肥(たいひ)からはもうもうと湯気が立ち上っています。最終的に3ヵ月で堆肥(たいひ)になります。できあがった堆肥(たいひ)は農家に販売され、ふたたび土に返ります。このように、JAふらのでは循環型農業に取り組んでいます。

 

堆肥(たいひ)から湯気が立ち上ります

 

 

 今年で11年目。山本和弘さんのミニトマトづくり

 山本和弘さんJAふらのでは、ミニトマト生産者全員が北海道認定の「エコファーマー」です。おいしいミニトマトづくりは、最後に行き着くのは土づくりです。化学肥料 や農薬をできる限り使わない栽培をしています、ではどうすればいいか。トマトの木を健康に育てることですね、そのためには土づくりです。
土壌の成分を調査し、土壌にあった有機物堆肥(たいひ)を入れながら、ミニトマトにとって栄養バランスのよい土にします。肥料を入れすぎてもだめです。苗 を植える前から、育てている間、ずっとミニトマトを見ながら世話をし続けます。窒素、リン酸、カリ以外にも、畑によって必要な微量元素を入れます。

 

 

110819_f3今年で11シーズン目になりました。私は石川県金沢の出身で、農業未経験からの出発でした。始めた頃を思い起こすと、栽培は教科書通りにはいかなかったですね。
収穫を終えた後、トマトの樹や葉くずは、乾燥させて畑にすき込みます。ひと冬を越えるうちに、すき込んだ樹や葉くずは少しずつ分解され肥料となっていくんですよ。JAの堆肥(たいひ)は、ミニトマトには合いませんが、アスパラの畑には合うので使っています。

 

 

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今年もおいしくできました!
SC008という品種を主に栽培しています。この品種は異形株が4割くらい出ます、また苗が低温に弱いです。このため通常と比べて苗は1.5倍用意しなければならず、費用も余計にかかります。しかし実ったミニトマトは色つや、食味ともに「ミニトマトの宝石」と言われ、ほかのミニトマトより1ランクも2ランクも上のものでした。酸味と甘みのバランスがとても良い品種です。ぜひ味わってくださいね。


 

 

以下のMIO9月号PDF版で、「まるごと産直 JAふらの 夏の北海道から、おいしい野菜をお届けします」について詳しくご紹介していますのでぜひご覧ください。

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